返済

カードローンで過払い金は発生するの?請求方法や流れについても紹介!

カードローンでも過払い金は請求可能

カードローンでも過払い金の請求ができるのをご存じですか?

法律上、過払い金が1円でもあるなら返還請求をすることができます。

しかし過払い金とはそもそも何かご存じですか?

この記事では、カードローンにおける過払い金について以下を中心に詳しく解説していきます。

  • 過払い金とは?
  • カードローンで過払い金が発生する条件とは?
  • カードローンの過払い金請求方法は?

カードローンでも過払い金に気づかずにいると、大きく損をしているかもしれません。

カードローンでも過払い金は発生するのか

過払い金とは借入の返済時、払い過ぎた利息」のことを指します。

もちろんカードローンの借り入れにおいても、過払い金は発生し得るものです。

過払い金を請求すると、借金の完済ができたり、返済額を少なくできるメリットがあります。

しかし、なぜ本来よりも多くの利息を支払っているケースが存在するのでしょうか?

そして、どのような仕組みで過払い金が手元に戻ってくるのでしょうか?

まずは、カードローンにおける過払い金の基礎知識について解説していきます。

”グレーゾーン金利”により過払い金が発生している

現在、カードローンの上限金利は年15.00~20.00%と定められています。

これは利息制限法という法律により、定められている利率です。

一方で、同じように金利を規制する法律として、出資法という法律も存在します。

2010年6月までは、この2つの法が定める上限金利は以下のように異なるものでした。

  • 利息制限法:上限金利:年15.00~20.00%
  • 出資法:上限金利:年29.20%

2010年まで多くの貸金業者は、出資法の上限金利を適用し、現在よりもより高い金利で融資を行っていました。

つまり、利息制限法では違法、出資法でいえば合法という状態でした。

違法とは言っても刑罰の対象にはならないので、多くの貸金業者が行っていました。

この利息制限法と出資法の上限金利の差を、グレーゾーン金利といいます。

しかし、2010年の法改正で、出資法の上限金利は利息制限法にあわせ引き下げられました。

そして、カードローンではこのグレーゾーン金利で支払ったものが、過払い金と呼ばれています。

利息制限法の上限金利は借り入れ金額により異なる

利息上限法の定める上限金利は、年15.00%~20.00%と幅があります。

これは借り入れ金額により、上限金利が異なるためです。

借り入れ金額と、利息上限法の定める上限金利の関係は以下のとおりです。

借入金額上限金利
10万円未満20.00%
10万円~100万円未満18.00%
100万円以上15.00%

上記を見てわかるとおり、借り入れ金額が高いほど適用金利は低くなります。

そして、適正金利とグレーゾーン金利の幅が大きければ、過払い金も高額になります。

2010年以降、グレーゾーン金利はなくなった

利息制限法の上限金利は、借り入れ金額により年15.00~20.00%と幅があります。

対して出資法の定める上限金利は、20.00%と一律に定められているのです。

つまり両者の間には、借り入れ金額次第で最大で年5.00%の差が生じるといえます。

この差分については、以下のように法的なケアが成されています。

借り入れ金額処罰対象の適用金利ペナルティ
10万円未満20.00%超5年以下の懲役
1000万円以上の罰金
またはその両方
10万円~100万円未満18.01%~20.00%以下行政処分の対象
100万円以上15.01%~20.00%以下行政処分の対象

前項の表と上記の表を見比べると、利息制限法の基準が優先されていることがわかります。

利息制限法に違反した場合は、いずれもペナルティの対象となるのです。

行政処分というと、厳しいものでは営業停止処分や業務登録取消などが挙げられます。

貸金業者にとって、これはかなりの抑止力を持つでしょう。

もちろん、正規の貸金業者の場合になります。

利用者は、利息制限法に沿った上限金利で、安心してカードローンを利用することができます。

銀行カードローンでは過払い金は発生しない

カードローンには大きく分けて、2つの種類があります。

それが消費者金融カードローン銀行カードローンです。

ここまで解説してきたカードローンとは、消費者金融カードローンを指します。

残念ながら銀行カードローンにおいては、過払い金は発生しません。

その理由は、銀行が貸金業者ではないということにあります。

つまり、消費者金融と銀行とでは適用される法律が異なるためです。

ここで改めて、過払い金発生の理由となる「グレーゾーン金利」について紹介します。

【グレーゾーン金利が生じた背景】

  • 「利息制限法」と「出資法」とが混在していた
  • 「出資法」の適用により「利息制限法」の上限を超える金利を設定できた
  • 2つの金利の差が「グレーゾーン金利」と呼ばれるようになった

カードローンの上限金利は、2010年の法改正により「利息制限法」に統一されました。

しかし、銀行カードローンは、元より銀行法という別の法律が適用されています。

つまり、グレーゾーン金利をめぐる問題については、銀行カードローンは無関係なのです。

そのため、銀行カードローンでは、何十年と取引が続いていたとしても過払い金が発生することはあり得ません。

カードローンで過払い金の請求ができる条件

過払い金請求をすることで、手元に現金が戻ってくるのは嬉しいことです。

しかし、過払い金請求には条件があります。

ここからは、過払い金請求が可能になる条件についてご紹介します。

借り入れをした時期が2010年7月以前

借り入れ時期から考える、過払い金発生のポイントを以下にまとめてみました。

まず、過払い金が発生するかどうかにおいて、最も重要なのは借り入れをした時期です。

前項で解説したグレーゾーン金利の撤廃前に、借り入れをしていなければなりません。

グレーゾーン金利が法改正により撤廃されたのは、2010年6月です。

つまり、2010年7月以前の借り入れであれば、過払い金が発生している可能性が高いといえます。

借り入れ時期から考える、過払い金発生のポイントを以下にまとめてみました。

  • 2010年7月以前の借り入れ
  • 「出資法」に基づく金利での借り入れ

グレーゾーン金利撤廃前の借り入れでも、適用されている金利に注目してみましょう。

もし利息制限法内の借り入れであったなら、過払い金は発生しません。

借り入れ当時の契約内容がわからない場合は、取引履歴の開示を求めることができます。

利息が年20.00%を上回っているのであれば、過払い金請求へ動き出してもよいでしょう。

過払い金の時効が成立していない

過払い金発生の条件を満たしていたとしても、請求ができないケースが存在します。

そのうちの1つが、「過払い金の時効」が成立してしまった場合です。

過払い金請求は、最終取引日(完済日)から10年で時効が成立します。

時効が成立してしまえば、基本的に請求することは不可能です。

時効が迫った過払い金は、以下の方法で一時停止・リセットすることもできます。

【時効を一時的にストップさせる方法】

  • 貸金業者に対し過払い金返還請求書を送る

【時効をリセットする方法】

  • 訴訟を起こす
  • 支払い督促の申し立てをする
  • 民事調停の申し立てをする

まず、貸金業者に対し、過払い金返還請求書を送ることで6か月間時効を止められます。

ただし、6か月という期限内に、過払い金請求の手続きを進めなければなりません。

時効日を確認の上、ご相談ください。

仮に時効が成立している場合

過払い金は、先ほど解説したように完済から10年で時効が成立します。

ただし貸金業者が、以下の不法の可能性が高い取り立てを行っていた場合は例外となります。

  • 脅迫や暴力行為
  • 毎日の電話などによる執拗な取り立て
  • 21:00~8:00の間の電話や訪問
  • 3人以上での訪問

これらを伴う返済の督促は、不法の可能性が高い行為にあたります。

不法行為が認められると、時効の成立は「過払い金の発生を知ってから3年」になります。

また過払い金の発生により、支払い義務がないことを知りつつの取り立ても不法行為です。

ただし、これらの不法取り立てを行ってきた貸金業者を相手にするのは危険ともいえます。

過払い金請求を行う際には、弁護士などに依頼したほうがよいでしょう。

同じ貸金業者から連続取引した場合

過払い金は完済後10年で時効が成立し、消滅します。

それでは、一度完済した後に、同じ貸金業者と再度取引をしていた場合はどうでしょう。

一度目の借り入れで発生した過払い金は、すでに完済後10年を迎えているとします。

過払い金発生の対象時期に再度借り入れをした場合、時効の捉え方は以下のとおりです。

  • 連続した取引とみなされる
    …時効までのカウントは「二度目の完済から」はじまる
  • 別個の取引とみなされる
    …時効までのカウントは「それぞれの完済から」別個ではじまる

つまり連続した取引であるとみなされれば、一度目の過払い金も取り戻せる可能性があります。

一度目と二度目の取引の間隔が短ければ、連続した取引とみなされる可能性は高いでしょう。

しかし、2つの取引の間隔のみが、連続か別個かを判断する基準ではありません。

当時の契約内容などもまた重要で、連続した取引と判断される可能性は十分にあります。

このようなケースに該当するのであれば、一度弁護士などに相談してみるとよいでしょう。

貸金業者が倒産していた場合

過払い金発生の条件を満たしていても、請求できないもう1つのケースがあります。

それが、利用した貸金業者が倒産していた場合です。

倒産の原因は様々ですが、過払い金請求の増加による経営状況の悪化も原因の1つです。

貸金業者が倒産すると、過払い金を請求することはできなくなってしまします。

ただし、一見、倒産のように見えても、以下の場合には過払い金請求が可能です。

  • 貸金業者が合併・吸収されていた場合
  • 営業譲渡(事業の一部を他社へ売却)されていた場合
  • 契約切替をしていた場合

貸金業者の合併・吸収があった場合には、過払い金の債務もまた引き継がれます。

つまり、合併・吸収後の会社へ、過払い金請求をすることが可能というわけです。

また、貸金業者が、営業譲渡を行っていた場合も同様です。

貸金業者としての事業を他社へ売却する際、過払い金債務もその会社へと引き継がれます。

契約切替とは、A社での借金を新たに契約したB社からの借り入れで返済することです。

この場合にも、B社にはA社での過払い金債務が引き継がれている可能性があります。

契約内容の確認などが必要になるので、弁護士などに依頼するとスムーズに進められるでしょう。

カードローンの過払い金請求の注意点

過払い金請求 注意点

過払い金請求に向けて動き出そうとしている場合、以下のことに注意しましょう。

  • 返済中の過払い金請求でブラックリストに載る可能性がある
  • 過払い金請求によって家族に借金がバレる可能性がある
  • 過払い金請求をした業者が今後利用できなくなる可能性がある
  • 過払い金請求を依頼する事務所はよく考えて選ぶこと
  • 過払い金請求の相談は必ず「弁護士」か「司法書士」へ

これらの注意点を意識せずに、勢いで手続きを進めてしまうのは非常に危険です。

戻ってくる金額が少なくなるばかりか、最悪の場合マイナスの結果になることもあり得ます。

これから解説する注意点をしっかり意識して、安全に過払い金を取り戻しましょう。

ブラックリストに載る場合がある

完済した借金に対し、過払い金請求を行うことには何ら問題はありません。

しかし、返済中の借金に対しての過払い金請求には、あるリスクを伴います。

それが、ブラックリストに載ってしまう可能性です。

本来過払い金請求そのものには、ブラックリスト入りのリスクはありません。

しかし過払い金よりも借金の残りの方が多いと、債務整理の記録が残ります。

債務整理の記録が残ると、ブラックリストに載ってしまうのです。

ブラックリストに載ってしまうことには、以下のデメリットがあります。

  • クレジットカードが利用できなくなる
  • 新たにローンが組めなくなる
  • 携帯電話やスマートフォンの機種代を分割できなくなる
  • 賃貸契約ができなくなる場合がある
  • 保証人になることができなくなる

ブラックリスト入りを避けるためにも、返済中の借金への過払い金請求は要注意です。

そのため返済中の過払い金請求は、弁護士や司法書士へ依頼したほうが無難といえるでしょう。

取り戻せる金額も変わってくるので、どこに依頼するかも慎重に決める必要があります。

カードローンとブラックリストについては、以下の記事で詳しく解説しています。

ブラックリスト入りによるデメリットや注意点も紹介しているので、あわせてご覧ください。

家族に借金がバレることがある

過払い金請求を行ったことにより、家族に借金がバレる可能性があります。

もしも今まで借金のことを家族に秘密にしていたのなら、以下のことに注意しましょう。

  • 郵送物
  • 口座への入金
  • ローンなどの審査

家族と同居している場合、自宅への郵送物が原因で借金がバレる可能性が高いといえます。

郵送物を避けたい場合は、弁護士・司法書士事務所へ依頼するのが最適でしょう。

貸金業者や裁判所からの郵送物がなくなり、家族に見つかるリスクは最大限抑えられます。

また過払い金が返還される際、まとまった金額が指定の口座に入金されることになります。

返還された過払い金の入金用口座は、家族が知らない口座にしておきましょう。

請求先の業者が今後使えなくなることがある

過払い金請求をした貸金業者から、今後借り入れができなくなる可能性があります。

過払い金請求により、貸金業者の中で社内ブラックという扱いになることがあります。

【社内ブラックとは】

  • 貸金業者の「社内限定」のブラックリスト
  • トラブルや特定のやり取り(債務整理など)により登録される
  • 過払い金請求でも社内ブラックとなることがある
  • 一般的に社内ブラックとなるとその業者からの借り入れは不可能

社内限定でのリストのため、他の業者からの借り入れには問題ありません。

また、社内ブラックに登録されるかどうかは、その貸金業者次第です。

実際に申し込みをするまではわかりませんが、1つの注意点として把握しておきましょう。

依頼する事務所によって成果が異なる

過払い金請求を弁護士や司法書士に依頼することは、自分で過払い金請求をするよりもオススメです。

手続きの複雑さや、取り戻せる金額などの面でも依頼するメリットは多々あります。

しかし、依頼する事務所選びを失敗してしまえば、デメリットにもなり得ます。

そこで、デメリットに繋がってしまうような事務所の特徴を、以下にまとめてみました。

特徴デメリット解決策
報酬が高い弁護士や
司法書士
・着手金や手数料を取る・通常より多くのお金がかかる・費用の相場を確認してから依頼する
悪徳弁護士や
悪徳司法書士
・弁護士や司法書士の相談がない

・費用が明確に提示されない

・取り戻した過払い金を着服する

・報酬金額が高額の可能性がある

・過払い金が正しい金額で戻ってこない

・電話口での対応を意識する

・口コミなどを確認する

「効率優先」の弁護士や
司法書士
・任意交渉(話し合い)を優先して裁判を行わない・取り戻せる過払い金が少額になることも・時間がかかっても、より多くの過払い金が戻ってくるよう相談する。

 

事務所選びは「交渉」か「裁判」かを考慮する

前項の終わりにも解説したように、効率重視の弁護士・司法書士にもメリットはあります。

過払い金請求の手続き期間が短いだけでなく、費用面も抑えることが可能です。

しかし、基本的に過払い金をより多く取り戻すなら、裁判のほうが結果が期待できます。

請求した側の勝訴で決着すれば、過払い金の満額回収が可能。

それに対して、交渉では過払い金の全額返還は難しくなります

基本的に相手は減額を要求、強固な姿勢を取るので満額回収はあまり期待できません。

ここで、過払い金請求における交渉・裁判の特徴を以下にまとめてみました。

裁判による請求

  • 過払い金を満額取り戻すこともが可能
  • 交渉と比べ倍程度の手続き期間を要する
  • 弁護士・司法書士への報酬や費用がかかる

交渉による請求

  • 手続き期間が短いので過払い金が早く返還される
  • 弁護士・司法書士への報酬や費用は比較的少額(裁判費用がかからない)

双方に、メリット・デメリットは存在します。

自分にとってはどちらをメインに進めるべきか、よく考えて依頼をしましょう。

悪徳弁護士・悪徳司法書士への依頼は避ける

過払い金請求自体は、弁護士・司法書士資格を持っていれば請け負うことができます。

そのため、中には悪徳というべき弁護士や司法書士事務所も存在するのです。

悪徳弁護士・悪徳司法書士の特徴としては以下のようなものがあります。

  • 弁護士や司法書士による面談がない
  • 費用が明確に提示されない
  • 取り戻した過払い金を着服してごまかす

このような事務所を選ぶことだけは、絶対に避けなければなりません。

電話口での対応を意識し、口コミを読むなどして事務所選びは慎重に行いましょう。

依頼できるのは弁護士か司法書士のみ

過払い金請求を依頼をする場合、その対象は弁護士か司法書士に限られます。

まず、過払い金請求の依頼を請け負うには、弁護士か司法書士かの資格が必要です。

基本的に弁護士・司法書士以外では法的権限がなく、依頼することで以下のリスクが伴います。

  • 弁護士・司法書士では起こり得ないトラブルに発展する
  • 詐欺の被害に遭ってしまう

過払い金請求を、無資格者が行った場合「非弁活動(行為)」として罰せられます。

また「NPO法人」や、「○○相談所」などといった肩書きにも注意が必要です。

これらは悪徳弁護士・司法書士を紹介し、高額な紹介料を請求することが多々あります。

過払い金請求を依頼するなら、直接弁護士・司法書士事務所に相談しましょう。

カードローンの過払い金請求にかかる費用

過払い金請求 費用

過払い金請求をどのような方法で行ったとしても、基本的に費用はかかります。

実際に過払い金請求を行う前に、かかる費用の目安を知っておくことは大切です。

自分で過払い金請求を行う場合と、依頼する場合の大まかな費用相場は以下のとおりです。

【自分で請求する場合】

  • 2~6万円程度

【弁護士・司法書士に依頼した場合】

  • 10万円~

あくまで大まかな目安になるので、費用は条件により大きく異なる場合があります。

ただ、ご自身で請求した方が、依頼するよりも費用が抑えられてお得に感じられます。

しかし過払い金請求手続きを個人で進めるのは、かなり難しいため、依頼するメリットは大きいでしょう。

相場をしっかり把握しておけば、高額な費用を請求されることもありません。

それでは、それぞれにかかる費用をもう少し詳しく見ていきましょう。

自分で過払い金請求をする場合

自分で過払い金請求をする場合には、以下の出費があります。

  • 収入印紙代:1万円(※過払い金の金額により異なる)
  • 郵便切手代:約6,000円(※裁判所により異なる)
  • 代表者事項証明書代:600円

これらを総合して、自分で請求を行う場合の費用相場は2万円程度となっています。

また収入印紙代については、過払い金の金額により以下のように推移します。

過払い金の金額と収入印紙代の関係
10万円~100万円10万円ごとに1,000円プラス
100万円超~500万円20万円ごとに1,000円プラス
500万円超~1,000万円50万円ごとに2,000円プラス

自分で過払い金請求をする分にはそこまで大きな出費にはなりません。

過払い金が返還されることも考えると、できるなら自分で請求したいところです。

さらに裁判ではなく交渉により和解した場合は、上記の費用も一切かかりません。

ただし交渉に慣れていない場合は、自分にとって不利な内容での和解となってしまいます。

不安な場合は、弁護士・司法書士への依頼が無難といえるでしょう。

専門家に依頼して過払い金請求をする場合

過払い金請求を依頼する場合、事務所により費用には幅があります。

一般的に、弁護士や司法書士へ依頼した場合の費用相場の内訳は以下のとおりです。

相談料5,000円程度(30~60分)
着手金1社につき10,000円~20,000円
基本報酬1社につき10,000円~20,000円
成功報酬20%(裁判の場合25%)
減額報酬減額分の10%
実費交通費や裁判手数料など

成功報酬とは取り戻した金額により決まるものでり、明確な金額の目安はありません。

ただし、パーセンテージの目安は存在するので、そこから費用相場を考えることは可能です。

減額報酬については、返済中の借金の過払い金請求に限り生じ得る報酬形態といえます。

返還された過払い金を返済に充て、減額した金額の何割かを報酬として支払うのです。

依頼する場合には、自分で過払い金請求を行うよりも費用が高額になってしまいます。

しかし自分で行うよりも、多額の過払い金を取り戻せる可能性が高いでしょう。

カードローンにおける過払い金請求の流れ

過払い金請求の流れ

自分で過払い金請求を行う場合は、以下の流れで進めていきます。

  1. カードローンの取引履歴を確認
  2. 過払い金を計算する
  3. 過払い金を請求する
  4. 貸金業者と和解交渉
  5. 過払い金の返還

自分で過払い金請求をする場合、費用が安く済むというメリットがあります。

しかしこういった手続きに不慣れな場合、かえって損をしてしまうかもしれません。

失敗しないためにも過払い金請求は、自分に合った方法で行いましょう。

カードローンの取引履歴を確認する

過払い金を計算する上で、取引履歴は必須の資料となります。

取引履歴は、貸金業者に「取引履歴開示請求書」を送ることで取り寄せることが可能。

貸金業者には取引履歴の保管・開示義務があるので、断られることはないです。

ただし開示を求める理由を問われた際には、注意が必要です。

正直に「過払い金を計算するため」と答えると、以下のようなリスクがあります。

  • 取り戻せる過払い金の金額が少なくなる
  • ゼロ和解を求められる

このようなことを防ぐためにも、「状況を整理したい」や、「返済状況を見直したい」などの言い訳を用意しておきましょう。

過払い金を計算する

取引履歴が確認できたら、その数値を元に過払い金を計算しましょう。

過払い金は、以下の計算式を用いて算出することができます。

実際に支払った
利息を求める計算式
【借り入れ金額】×【グレーゾーン金利での利率】
÷【365日】×【借り入れ期間】
本来支払うべき
利息を求める計算式
【借り入れ金額】×【適正金利での利率】
÷【365日】×【借り入れ期間】

支払った利息-本来支払うべき利息=過払い金

それでは仮に100万円を5年間で返済した場合と想定して、実際に計算してみましょう。
グレーゾーン金利で支払った金利を29.20%、適正金利を15.00%として当てはめます。

実際に支払った
利息を求める計算式
【1,000,000】×【0.29】÷【365】×【1826】
=1,450,795
本来支払うべき
利息を求める計算式
【1,000,000】×【0.15】÷【365】×【1826】
=750,410

1,450,795-750,410=700,385(円)

上記の例だと、70万円ほどの過払い金が発生していることになります。

数字としては一例ですが、実際にこのような金額になることは十分あり得るでしょう。

また,、過払い金の計算に計算ツールを使うと手軽かつ確実でオススメです。

業者に過払い金を請求する

過払い金を算出することができたら、次は貸金業者へ請求するステップへ移ります。

具体的な手順としては、以下の流れで進めていきましょう。

  1. 過払い金返還請求書を作成する
  2. 「引き直し計算書」と「合意書」を作成する
  3. 作成した請求書・書類を「内容証明郵便」で送付する

まず過払い金返還請求書についてですが、フォーマットはネット上で探すことが可能です。

書き方自体に厳密な決まりはありませんが、フォーマットに従えば安心といえます。

合意書とは何かというと、交渉によりお互いが合意した内容を記す書類です。

一般的には返還される過払い金の金額と返金日、返金口座などを記します。

引き直し計算書については、添付しなければ過払い金返還に応じない業者もあります。

重要な書類になるので、必ず作成・添付するようにしましょう。

そして最も注意したいのが、「内容証明郵便」です。

内容証明郵便には、郵便局に受理されるために以下のような規定があります。

規定内容
文字数1行20文字以内/1枚26行以内
または1行26字以内/1枚20行以内
【横書きの場合】1行13文字/1枚40行以内
使用文字ひらがな/カタカナ/漢字/数字/句読点/記号
※英字は氏名または会社名・商標のみ使用可
※句読点は1つ=1文字扱い
同封する枚数同じものを3通提出
※1通は相手方へ送付、1通は郵便局内に保管
もう1通は返却される(自身で保管)

内容証明郵便で請求書を送付することで、時効を一時停止させることも可能です。

また内容証明郵便は、郵便局ならどこでも出せるというわけではありません。

郵便局のホームページで取り扱いの確認ができるので、事前に調べておきましょう。

貸金業者との和解交渉

過払い金返還請求書が送付すると、貸金業者から連絡がきます。

ただし貸金業者側が、請求書の内容に従うことはあまり期待できません。

過払い金の満額支払いどころか、分割で少ない金額での支払いを提案してきます。

また返済中の場合、取引履歴の項で解説した「ゼロ和解」を提案されることもあるのです。

過払い金請求の裁判には、以下の書類を用意し裁判所へと申し立てをする必要があります。

  • 訴状
  • 収入印紙
  • 登記簿謄本(代表者事項証明書)
  • 証拠説明書
  • 準備書面

スムーズに次の行動を起こすためにも、早めに揃えておくとよいでしょう。

しかし、過払い金請求の交渉は、難航するのが当然ともいえます。

相手の提案に流されず、自分の主張をしっかりと伝えることが肝心です。

貸金業者には、過払い金の支払義務があるということを忘れてはいけません。

過払い金の返還

和解交渉・裁判により過払い金の返還額が決まれば、その金額が口座へと振り込まれます。

貸金業者によって過払い金返還に要する時間は異なりますが、少なくとも2ヶ月以上はかかると考えておきましょう。

また、過払い金請求を開始してから、実際に口座に入金されるまでの期間は以下のとおりです。

自分で過払い金請求を行った場合:約6か月以上

弁護士・司法書士に依頼して過払い金請求を行った場合:約3か月~6か月程度

もちろん期間はあくまで目安であり、状況により変化するものです。

ただし交渉が上手くいかず裁判へ発展した場合、基本的には長期戦になります。

時効が迫っている過払い金など、急ぎの場合は弁護士・司法書士に依頼した方が安心です。

ご自身の状況に合わせ、適切な方法で過払い金請求を行いましょう。

カードローンの過払い金請求についてのまとめ

これまでの解説で、過払い金とその請求についてご理解いただけたと思います。
本記事で解説してきた内容を、以下にまとめてみました。

  • 過払い金は「グレーゾーン金利」で支払った利息のこと
  • 過払い金請求は2010年7月以前の借り入れであれば可能
  • 過払い金請求は弁護士・司法書士事務所への依頼がオススメ
  • 取り戻せる過払い金の金額は実際の返還額や報酬率により異なる

過払い金請求は、場合によってはメリットにもデメリットにもなり得ます。

ご自身の状況にあわせ、過払い金請求を行うかどうかを考えることが必要です。

また、過払い金請求を依頼する事務所は、慎重に選びましょう。

貸金業者には過払い金の支払義務があり、利用者には取り戻す権利があります。

決して損をすることのないよう、過払い金請求を成功させましょう。

監修者からのコメント
カードローンの金利はその他ローンと比べ高く設定されています。利用は推奨できませんが、すでに利用している方は正しい金額を早く返済することが重要です。稼いだ給料を金利の為ではなく、自分や大切な人の為に使いましょう。

この記事の監修者

こにし ひでお

小西 英雄

ホームページ:合同会社イドコ

神奈川県海老名市在住、昭和61年生まれ。
某学校法人にて、人事福利厚生を10年以上担当。現在は本業時代に副業から始めた会社を経営してます。
人事福利厚生担当者として、職員の相談を受け続ける中、感じたのはお金に対する教育がされてないことでした。
申請すれば貰えるお金を貰い損ねている職員がたくさんいました。
少しでも損をしている人を救いたいという理念のもと、
事業の1つとしてFPの相談業務において有利な節約や節税などのお金の知識を提案しています。

※本記事は公開時点の情報であり、最新の情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

関連記事
返済

借金減額はできる?借金減額シュミレータの仕組みや減額方法を解説

2022年1月6日
カードローン比較なら比較.com
毎月返済に追われる借金は減額できるのをご存じでしょうか。 「借金減額シュミレーター」を利用すれば、PCやスマホから簡単に減額可能か分か …
カードローンの繰り上げ返済 返済

カードローンは繰り上げ返済を活用しよう!メリットやコツについて解説!

2021年5月13日
カードローン比較なら比較.com
「繰り上げ返済とは?」 「繰り上げ返済すると何がいいの?」 カードローンの利用では、毎月支払わなければいけない「最低返済額」がありま …