「金」の価格に影響を及ぼす主な要因

商品先物取引において「金」の売買を行う前に、「金」の価格に影響を及ぼす主な要因と「金」の値動きの傾向を理解しておきましょう。

「金」の価格に影響を及ぼす主な要因

  1. 景気動向
  2. 地政学的リスク
  3. その他
    1. 「金」の供給量
    2. 中央銀行における準備資産としての金保有
    3. 宝飾需要
    4. 投資需要

1.景気動向

「金」の価格はドル建てで構成されています。

従って、「金」が買われればドルから「金」へと資金が流れ、「金」が売られればドルが増加します。

それでは、景気の動向と「金」の価格について考えてみましょう。

(1)インフレとデフレの影響

インフレが発生すると「金」はインフレヘッジのための資産として買われます。

インフレになると通貨の価値が下がるからです。

それではデフレのときには「金」は売られるのでしょうか?

1990年前後に起きた世界的なバブルの崩壊を例に考えてみましょう。

1980年後半から続いたインフレの結果、上り続けていた「金」の価格は、バブルの崩壊により一時的に下がりはしましたが、その後に続くデフレ化において「金」の価格は維持され続けました。

これは、「金」がデフレ下においても安全資産として評価され、投資の対象となった表れだと思われます。

(2)ドル安とドル高

ドル安が続くと一般的に市場に対する不安は大きくなり、安全資産である「金」が買われます。

一方、米国の経済が上向きになると「金」の需要が後退します。これは、米国金利の上昇が始まると「金」への投資妙味が薄れ、株式等のリスク資産が選好され、安全資産である「金」への」ニーズが弱くなるからです。

同時に、「金」との代替資産の関係にある米ドルは上昇基調になります。

2.地政学的リスク

世界のどこかで紛争や戦争、テロなどが起こる、すなわち、有事の際には安全な資産が選好されるため、ドルが売られ、「金」が買われます。

3.その他

「金」の価格の変動要因は、前述した景気動向や地政学的リスク等に目を奪われがちですが、「金」の絶対量に対する需給動向も大きな変動要因です。

(1)「金」の供給量

「金」の産出量、即ち、供給量は減少傾向にあります。

産金国と言えば南アフリカ共和国が有名ですが、近年、埋蔵量の減少や採掘コストの増加等から生産量が減少しており、トップの座を中国に譲り渡しました。

その中国など一部の国では算出量が増加していますが、全体では減少傾向にあります。

(2)中央銀行における準備資産としての金保有の準備資産

各国中央銀行の準備資産としての「金」の保有高は、景気動向や地政学的リスク等の影響により変化しますが、近年ではドルへの信認が薄れてきているということもあり、「金」の保有高を増加させている中央銀行が多くなってきています。 特に中国やアジアの新興国ではこの傾向が強くなっています

(3)宝飾需要

中国やインドにおける宝飾需要は伸びてはいるものの、世界全体では落ち込んできているようです。

(4)投資需要

投資商品として上場された「金」ETFによる「金」の買い付けが、「金」価格の上昇に一定の役割を果たしているようです。

また、「金」を購入した投資家は、長期的に保有する傾向が強いと言われており、「金」価格の下支えの役割も果たしているようです。

  • 当ホームページは情報の提供のみを目的としています。投資に関する最終決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
  • 掲載されている情報の正確性については万全を期しておりますが、サイト内情報を利用した結果に対しての責任は負いかねます。
  • 比較.comを運営する手間いらず株式会社は金融先物取引業者ではありませんので、勧誘・販売行為は一切行いません。