※当記事では、年会費などの金額表記を、原則すべて税抜価格で表記しています。
JAL普通カードは、カード決済メインでJALマイルを貯める方にぴったりのJALカードです。
この記事ではJAL普通カードの紹介に加えて、他のJALカード*と比較をしてみます。
※JALカードは大きく分けると、JALカードnavi/JAL普通カード/JAL CLUB-Aカード/JAL CLUB-A ゴールドカード/JALプラチナカードの5種類あります。
JAL普通カードの基本スペック

国際ブランド | Visa Master JCB AMEX |
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年会費 | 初年度 | 無料 ※AMEXのみ6,000円 |
2年目〜 | 2,000円 ※AMEXのみ6,000円 |
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還元率 | 常時 | 0.5% |
最大 | 1.5% | |
追加カード | 家族 | 1,000円 ※初年度無料 ※AMEXのみ2,500円 |
ETC | 無料 ※発行手数料1,000円 |
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発行スピード | 通常4週間 | |
電子マネー | QUICPay Suica PASMO WAON |
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付帯保険 | 海外 | 最大1,000万円 ※AMEXのみ最大3,000万円 |
国内 | 最大1,000万円 ※AMEXのみ最大3,000万円 |
年会費は2,000円(初年度無料)
JAL普通カードの年会費は2,000円(初年度無料)です。
AMEXだけは年会費が6,000円であり、初年度から年会費が必要です。
上位カードであるJAL CLUB-A カードの年会費は10,000円で、JAL CLUB-A ゴールドカードが16,000円(※AMEXとダイナースを除く)、JALプラチナカードが31,000円なので、金額だけでみると普通カードは圧倒的なお得さです。
初年度無料なので、1年間お試しできるのが嬉しいポイントです。
還元率は0.5%だがアップ可能
JAL普通カードのポイント還元率は0.5%ですが、JALショッピングマイル・プレミアムに加入すれば還元率を1.0%に上げられます。
1.0%だと上位カードのJAL CLUB-A ゴールドカードやJALプラチナカードと同じ還元率になり、カード決済でも効率的にJALマイルを貯められます。
電子マネーを活用すればJALマイル還元率は常時1.5%
JAL普通カードの中には、SuicaやWAON、PASMOなどの電子マネと紐づけられるカードがあり、電子マネーを活用することでポイント還元率をアップできます。
たとえば、JAL普通カードOPの場合はPASMOにチャージ可能です。
JAL普通カードOPからPASMOへのチャージで1.0%*のポイント還元があり、そしてPASMOを使うと、0.5%のポイント還元があります。
※JALショッピングマイル・プレミアム加入時
JAL普通カードからPASMOヘチャージ→PASMOで買い物という2ステップを踏むことで、ポイントの二重取りとなり、還元率を1.5%にできます。
PASMO以外に、WAONやSuicaも同じ仕組みでポイント還元率をアップできるので、自分がよく使う電子マネー付きのカードを選ぶと効率的にJALマイルを貯められます。
各電子マネーが利用できる提携カードのうち、おすすめは以下の通りです。
- Suicaを使う:
JAL普通カードSuica - PASMOを使う:
JAL普通カード OP - WAONを使う:
JAL普通カード TOKYU POINT ClubQ
JAL特約店の利用で還元率アップ
JALカードは、特約店の利用でポイント還元率がアップします。
特約店には、ファミリーマートやスターバックス(オンライン入金)、てもみん、イオン、ノジマなどがあります。
より効率的にマイルを貯めたい場合には、コンビニを利用するときはファミリーマートを使うなど、買い物先を特約店に合わせるといいでしょう。
ボーナスマイルは+10%
JALグループの飛行機を利用すると、通常もらえるマイルに加えてさらに追加でマイルがもらえます。
追加でもらえるマイルを「ボーナスフライトマイル」といい、JAL普通カードはフライトマイルの+10%がボーナスフライトマイルとして付与されます。
上位カードのJAL CLUB-A カードやゴールドカード、プラチナカードは+25%です。
JALグループの飛行機をよく利用するならJAL普通カードだと損してしまう可能性があるので、上位カードの検討をおすすめします。
あまりJALグループ便に乗らないなら、JAL普通カードでも問題ありません。
実際にボーナスマイルがどれほどもらえるのかと言うと、東京~沖縄を先得割引プランで利用した場合だと74マイルです。
出張などで飛行機に頻繁に乗る人でないと恩恵は少ないです。
上記は先得割引で計算しましたが、航空券をお得なプランで申し込めば申し込むほどもらえるマイル数は減っていきます。
結果的に+10%分のマイルは微々たる数にしかならないことが多いです。
オプションでフライトマイルの積算率が100%
ツアープレミアムは、年間2,000円のJALのサービスです。
先得割引などでチケットを購入するとお得ですが、もらえるマイル数が減ってしまう傾向にあります。
飛行機搭乗時にもらえるマイルは「区間マイル(距離) × 積算率」で計算され、先得割引のような割引制度を利用すると積算率が低く、正規料金だと積算率が高くなります。
実際、早割料金の積算率は50〜75%程度です。
しかし、ツアープレミアムがあれば、割引価格で航空券を予約しても、もらえるマイル数は正規料金の時と同じ(積算率100%)になります。
仮に東京からパリにダイナミックパッケージでエコノミークラスで行った場合を例にして「実際どのくらいお得か?」を確認してみましょう。
ダイナミックパッケージの内容はお得ですが、積算率が50%になってしまいマイルを貯めづらいです。
ツアープレミアムに加入した時と比較すると、もらえるマイル数が2分の1です。
JALグループの飛行機以外にも、ワンワールドに加盟している航空会社やJALとの提携航空会社を利用したときでもツアープレミアムは適用され、積算率が100%になります。
上記のような航空会社をよく利用する方なら、より効率的にJALマイルを貯められます。
JALグループ便やワンワールド加盟航空会社、JALと提携している航空会社を利用する機会があるなら、ツアープレミアムへの加入を検討してみてください。
旅行保険
JAL普通カードの旅行保険内容は以下の通りです。
海外旅行保険 | 死亡後遺障害 | 1,000万円 |
---|---|---|
傷害治療 | – | |
疾病治療 | – | |
携行品損害 | – | |
賠償責任 | – | |
救援者費用 | 100万円 | |
航空機遅延保険 | – | |
国内旅行保険 | 死亡後遺障害 | 1,000万円 |
入院保険金日額 | – | |
通院保険金日額 | – | |
手術保険金 | – | |
航空機遅延保険 | – | |
ショッピング保険 | 海外 | – |
国内 | – |
上記の通り、海外死亡後遺障害に1,000万円の補償があるものの、怪我や病気に対する補償(傷害治療・疾病治療)は付帯していません。
海外での入院費や治療費は高額であり、仮にアメリカで盲腸になって入院した場合には500万円以上かかるケースもありますので、注意してください。
ジェイアイ傷害火災保険株式会社調べ「海外旅行保険事故データ(2018年度)」によると…
2018年度は「27人に1人」がなんらかの事故・病気等に遭われ海外旅行保険を利用しています。
(中略)
「治療・救援費用」の保険金支払いが300万円以上の高額医療費用事故は世界各地で発生していますが、特に欧米で多くなっています。治療・救援費用の保険金支払最高額は、3,052万円となりました。
海外に行くときには旅行保険が充実したサブカードを持っていくことを推奨します。
JAL普通カードのデメリットや注意点
JAL普通カードは、クレジットカードによくある旅行保険や空港ラウンジなどの特典はほぼカットされているので、あくまでカード決済でJALマイルを貯めたい方向けのカードです。
ボーナスフライトマイルが少ない
JAL普通カードは、JALの飛行機を利用したときのボーナスフライトマイルが+10%であり、上位カードのJAL CLUB-A カードやJAL CLUB-A ゴールドカード、JALプラチナカードの+25%と比べると低いです。
JALグループの飛行機をよく利用する方は、JAL普通カードだと機会損失が大きいかもしれません。
目安として、年間20,000マイル*ほどJAL便を利用するなら、上位カードのJAL CLUB-A カードにしたほうがお得になる可能性が高いです。
※20,000マイルの基準:羽田〜伊丹:40往復/羽田〜那覇:10往復/成田〜バンコク:3.5往復/成田〜ホノルル:2.5往復/成田〜フランス:2往復
JAL便購入時の還元率に注意
JALカードでJALグループ便のチケット購入時には、ポイント還元率がアップします。
JALカードの種類によって、以下のように変わります。
JAL普通カード | 2.0% |
---|---|
JAL CLUB-A カード | 2.0% |
JALゴールドカード (AMEX以外) |
2.0% |
JALゴールドカード (AMEX) |
3.0% |
JALプラチナカード | 4.0% |
年間100万円ほどJALグループ便のチケットを購入するなら、JALプラチナカードを推奨します。
年会費31,000円を支払ったとしても、獲得できるマイルを加味するとJALプラチナカードの方がもっともお得です。
還元率1.0%の差は、100万円決済でもらえるマイルの差が10,000マイルになります。
1マイルの価値は3円以上になり得るので、10,000マイルが3万円以上の価値になり、JAL普通カードとの年会費の差額である29,000円の差がなくなるイメージです。
それに加え、JALプラチナカードなら充実した特典を享受できるので、航空券を多く買う方にはJALプラチナカードをおすすめします。
JAL普通カードの提携カードの選び方
JAL普通カードは6種類ありますが、よく利用する電子マネーに対応したカードを選ぶのがおすすめです。
AMEXを除くと、違いはほぼ対応電子マネーだけです。
AMEXは国内主要空港の空港ラウンジを利用できたり、より充実した旅行保険が付帯したりしますが、年会費が4,000円上がります。
空港ラウンジを利用したいならAMEXを選んでもいいと思いますが、もしも旅行保険目的ならサブカードとしてエポスカードなどの年会費無料のカードでまかなえるので、とくにAMEXを選ぶ必要ありません。
- Suicaをよく利用する
JAL普通カード Suica - PASMOを利用する
JAL普通カード OP - WAON(イオン系列など)を利用する
JAL普通カード TOKYU POINT ClubQ - 空港ラウンジを使いたい
JAL普通カードAMEX
よくある質問(FAQ)
JAL普通カードが向いている人は?
JAL普通カードはポイント還元率0.5%ですが、年間3,000円のショッピングマイル・プレミアムに加入することで2倍の1.0%になります。
これは上位カードのJAL CLUB-A ゴールドカードやJALプラチナカードと同等です。
ただ、還元率は上位カードと同じにできても、JALグループ便のチケット購入時のポイント還元や、フライトを利用した時のボーナスマイルでは差があります。
よって、JAL普通カードは、普段の決済でJALマイルを貯めたい方で、ほとんどJAL便を利用しない方に向いています。
JAL普通カードが向いていない人は?
JAL普通カードが向いていない方の特徴としては、JALに年間20,000マイル*以上乗る方とJALグループ便のチケットを年間50万円以上購入する方、そしてステータス性を求める方です。
※20,000マイルの基準:羽田〜伊丹:40往復/羽田〜那覇:10往復/成田〜バンコク:3.5往復/成田〜ホノルル:2.5往復/成田〜フランス:2往復
JAL便で年間20,000マイル以上の距離を乗る場合には、JAL CLUB-Aカードを持っているとボーナスでもらえるフライトマイルが年会費の差額以上の価値になるので、JAL普通カードだと損です。
JALグループ便のチケットの購入も同じであり、年間50万円以上購入するならJALプラチナカードがおすすめです。
まとめ:JAL普通カードはコスパがよく陸マイラーにおすすめ
JAL普通カードは、カード決済でJALマイルを貯めるのに申し分ないカードです。
年間250万円以上決済するならセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードを検討すべきですが、そうでなければJAL普通カードが最適です。
ショッピングマイル・プレミアムに加入しても合計5,000円なので、維持費もあまりかからずお財布にも優しいのが魅力です。
注意点としては、旅行保険が充実していない点とステータス性が低い点です。
海外にあまり行かなかったり、券面デザインやステータス性にこだわったりしなければ、JAL普通カードを選んで間違いありません。
参考文献
(2020年6月11日時点確認)